2023/09/01 17:51
こんにちは。今回は、薬膳について、簡単に解説をしてみたいと思います。
この記事を通して、もっと身近に薬膳を感じてもらえたら幸いです。
まず、薬膳とは、何なんでしょうか?
薬膳とは、
「東洋医学(中医学)の理論に基づき、体調のバランスを整えるために、季節や体質や、現在の体調、症状に合わせて食材や生薬を組み合わせて作る料理」のことです。
つまり、「体調のバランスを整える(=体に良い)料理」という事です。
ここを押さえれば、イメージが明確になると思います。
ちなみに、「薬膳料理」という表現は、実は腹痛が痛いに似た表現なんですね。
今回は、「東洋医学」について少し解説をしたいと思います。
西洋医学と違って、東洋医学は化合物や化学物質を使いません。
実証的かつ科学的医学である西洋医学に対して、東洋医学は、自然的な伝統的医学と言えるでしょう。
その他の違いを以下の図にしてみました。

西洋医学は、症状や病気を診て処方をしますが、東洋医学は人を診て処方をします。
少し、難しいですね。
西洋医学の場合は、違う人でも症状が同じであれば、処方される薬も同じです。
血液検査や様々な検査でも、その数値を見て話が進んでいきますね。
東洋医学の場合は、人が変われば同じ症状でも、その原因となる体質やその他の体調など総合的に診るため、処方も変わります。
また、西洋医学の場合は、健康状態を「健康」か「既病(すでに病気になっている状態)」の2つに分類されますが、東洋医学は「健康」「未病(病気に向かっている状態)」「既病」の3つに分類しています。
「良くないですがそこまでではないので、経過観察して、悪くなれば薬を処方しましょう」というのが未病の状態ですね。
「病院に行くほどではないけど、最近ちょっと体調良くないんだよな。。。」というのもですね。
東洋医学の中には、気功や鍼灸、漢方薬などがありますが、その中でも、この「未病」の状態に食生活からアプローチをするのが、「薬膳」という事になります。
漢方薬も未病を解消しますが、「既病」にアプローチをしているものですね。また、漢方薬は良く効きますが、その分お値段が高い。。。
状況によっては、漢方薬が最適な事もあろうと思いますし、もちろん西洋医学が最適な場合も多々あります。
ただ、出来れば、そこに頼らざるを得なくなる前に、日常生活を少し変えて、健康状態を保てるに越したことはないのではないかと思います。
そして、最後に。これは、完全に私個人の印象ですが、化学物質で体を健康にするより、自然のもので体を健康にしたほうが、心の健康につながりやすいのではないかと感じています。心身ともに健康である養生として、ぜひ、薬膳を少しずつ生活に取り入れてみられてはどうでしょうか?